top of page
  • 執筆者の写真Kazuhiro Yorimitsu

暁光の見附島



「ちょっこし形崩れたさかいて、なんやげん」そんな声が聞こえた。


雲の切れ間から伸びる暁(あかつき)の光が、温もりある太陽の存在を教えてくれた。

寝床を飛び立たった鳥たちが島の周りを忙しそうに飛ぶ。

わずかに残った頂の森に、巣作りの小枝をくわえた海鵜が何度も往復していた。

足元で優しく打ち寄せる波がブーツの泥を洗い流す。

静かな夜明け。ゆったりとした時間だった。


見附島は変わらぬ凛とした姿を見せてくれた。

こうして古から少しずつ形を変え、最果ての地に暮らす人たちを見守ってきたのだ。


「わっちゃ、わしはまだここにおるぞ。負けられんわいね」


「なにしとるげんて。春はもうそこまで来とるぞ。みんなしてやるぞ」


そんな声が確かに聞こえた。

閲覧数:478回0件のコメント

最新記事

すべて表示

記事の一部訂正と追記

先日の記事「行政のトップに、あえて苦言を…」の記事中にあります、長橋漁港の災害ごみ集積場の廃止についてですが、現在、受付期間が延長になったとのことです。馬緤町の珠洲市自然休養村センター前にも同様に設置されているそうですが、いずれも土日のみの稼働です。なお、いずれも常設ではなく仮設集積所とのことです。取材不足により、ご迷惑おかけいたしました。お詫びして訂正いたします。 上記情報は、市のホームページに

Comments


bottom of page