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執筆者の写真Kazuhiro Yorimitsu

故郷の人たち

 地震発生から3日目の午後、故郷の珠洲市大谷町の避難所になっている珠洲市立大谷小中学校に入りました。情報を集めていると、地元で土木工事会社を経営している同級生からの、市内中心部から大谷町に抜けるルートがあると聞きました。「崩落も多くかなり危険」とのことでしたが賭けてみました。ところどころで道路は亀裂や陥没がありました。何度も進んで引き返しを繰り返し、ようやく見慣れた故郷の山並みが見えたときはホッとしました。途中から歩きだったため、わずかばかりの水や物資しか持っていけませんでしたが、体育館にはたくさんの顔見知りがいて、再会を喜んでくれました。  家族に会えました。100歳になる祖母の顔には大きなあざができていて、額にはガーゼが張られていました。それでも精一杯の笑顔を見せてくれました。その顔を見たとき涙があふれ出ました。幸い、父も母も怪我はなく大丈夫でした。母は「ばあちゃん、気丈にしとる」と言っていましたが、自衛隊のヘリで、病院に搬送されることになっていると聞きました。確かに、年齢や頭部の怪我を考えると一刻も早く病院に運んだほうが良いと思いました。

 今、故郷の人たちは苦難の中で支えあい、必死に生きています。




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